楽譜への疑問②ープロコフィエフ:バレエ《ロメオとジュリエット》ーNo.15、No.33 で第3音が欠落する和音?
■Act 1 No.15 Mercuito:
【疑問①】練習番号98番1小節前1拍目、1小節目1拍目:
和音は As dur の主和音(A♭)ですが、弦楽器群にある第3音 C 音が金管楽器には含まれていません。
仮に金管楽器群に第3音 C を補填するのであれば、このように改訂することになるでしょう。
しかし、この修正を現在のところ保留しています。理由は次に述べる移調された同様のフレーズで別の問題が起こっているからです。
【疑問②】練習番号100番1小節前1拍目、1小節目1拍目:
【疑問①】にある As dur 主和音が此処では Fes dur に移調されています。【疑問①】では金管楽器群のみ第3音が欠落していましたが、この Fes dur の主和音にあっては第3音 As を担当する楽器は弦楽器群にもありません。
この箇所、ピアノスコアではしっかりと第3音 As が書かれています。
ピアノスコアのように第3音を補填するのであれば、このように改訂する必要がありましょう。
これら【疑問①】【疑問②】に相当する箇所は No.33 The Duel にもありますが、疑問を抱きつつも現在のところは改訂をせずに保留としています。